日本フロアーポリッシュ工業会は業務用フロアーポリッシュ製造業者の国内唯一の団体です。

フロアーポリッシュの種類と定義

フロアーポリッシュとは

　フロアーポリッシュとは、床材の保護や美観の向上のために塗布するもので、一般に「床用ワックス」、あるいは「樹脂ワックス」とも呼ばれています。ワックスという呼び名はいわゆる『蝋』(ろう)を意味し、非常に範囲が広く紛らわしいため、JFPAではフロアーポリッシュという呼称を用いています。
　フロアーポリッシュには、①油性フロアーポリッシュ、②乳化性フロアーポリッシュ、③水性フロアーポリッシュがありますが、さらに水性フロアーポリッシュはワックスタイプとポリマータイプに分かれます。

　フロアーポリッシュの定義

• 床材の保護・美観の維持・向上のために塗布するもの
• 塗布後、乾燥皮膜を形成するもの
• 経日後必要な時に、化学的および物理的方法によって容易に除去できるもの

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水性フロアーポリッシュポリマータイプ

　アクリル系樹脂やウレタン系樹脂のエマルションを主原料にしたもので、皮膜の硬さを調節するための可塑剤、造膜性を向上させるための融合剤が加えられています。
　皮膜は強靭で、汚れが付きにくく、耐久性に富み、耐洗剤性に優れているので、水性フロアーポリッシュポリマータイプがフロアーメンテナンスの主流になっています。

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フロアーポリッシュの有用性

　フロアーポリッシュには、大きく分けて以下の四つの基本的機能があり、床材や住環境にとって極めて有用です。
以下にその四つの機能をご紹介します。

フロアーポリッシュの四つの機能

①光沢、美観の維持・向上

　床材表面にフロアーポリッシュの皮膜を形成し、床材表面の凹凸を埋めて平滑な
「鏡面状態」に近づけ、光の反射を良くして光沢を高めます。
　また、床材自体の発色性（色鮮やかさ）を向上させ、床面のファッション性を高
める働きもあります。　　　　　　（写真は剝離した後、フロアーポリッシュを塗布）

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②床材の保護機能

　床材表面に形成されたフロアーポリッシュ皮膜が、歩行などによってもたらされる外部からの衝撃等に対し「ショック・アブソーバー」的な働きを行い、床材表面を「磨耗」や「傷つき」から保護します。
また、紫外線、大気、薬品類などとの直接接触や、様々な汚れの床材中への浸透を防ぐことによって、床材自体の汚染や腐食、劣化を防止する働きがあることより、床材の寿命を延ばす事ができます。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　（写真左はフロアーポリッシュ塗布前）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（右はフロアーポリッシュ塗布後）

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③環境衛生の向上機能

　床面や床材への「汚れ」や「埃」の付着を防止し、付着しても容易に除去できるようにする働きがあります。
汚れても洗浄することによって簡単に再生することができるために、その　建物に居住したり使用したりする人々の環境衛生を向上させ、快適環境を生み出します。

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④安全性の向上機能

　フロアーポリッシュ皮膜が床材表面に適度な滑り性を作り出し、歩行する際の極端な滑りや突っかかりを抑えます。
　また、抗菌性を付与して衛生面に配慮した製品や帯電防止機能を付与して静電気によるトラブルを防止する製品もあります。

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　以上のような基本的機能を満たすため、今日のフロアーポリッシュは
合成樹脂やワックスなどの様々な素材を組み合わせて作られており、
より一層機能を高めるべく日々進化しています。